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  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

理事会に不満があるなら監事に立候補を



 先日の相談会で、理事会メンバーが長年固定され、住民の意見を一切聞かず独断専行が酷いという相談がありました。理事会メンバーの入れ替え議案を、入居者の5分の1以上の同意を得て臨時総会を開催したいという相談でしたが、マンションの規模が大きいため、5分の1以上の委任状を集めるにしても、結構大変という状況です。

 良く話を聞いていると、監事が2名いるのですが、おひとりが高齢で退任したいと言っているとのこと。相談者には、退任する監事に後任者として推薦してもらい、監事に就任すればどうですか?とアドバイスしました。監事というと、年1回の総会時前に、会計監査をするぐらいしか役目がないと思ってしまいますが、標準管理規約を見ると、監事の役割は重要です。


 標準管理規約41条には監事の役割として

「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない。

2 監事は、いつでも、理事及び第38条第1項第二号に規定する職員に対して業務の報告を求め、又は業務及び財産の状況の調査をすることができる。

3 監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。

4 監事は、理事会に出席し、必要があると認めるときは、意見を述べなければならない。

5 監事は、理事が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は法令、規約、使用細則等、総会の決議若しくは理事会の決議に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を理事会に報告しなければならない。

6 監事は、前項に規定する場合において、必要があると認めるときは、理事長に対し、理事会の招集を請求することができる。7 前項の規定による請求があった日から5日以内に、その請求があった日から2週間以内の日を理事会の日とする理事会の招集の通知が発せられない場合は、その請求をした監事は、理事会を招集することができる。」

とあります。解説には「監事の業務は、業務執行の状況と財産の状況の監査である。そのために、管理組合に報告させ、書類を調査することができる。 監事は複数人いても、多数決の原則によらずに各監事がそれぞれ監査を行い、それぞれが総会に報告するのが原則である。また、各監事が理事会や総会を招集できる。 平成28年標準管理規約改定で、監事の権限が大幅に追加された。その権限を使って、マンション管理における監事の活躍が望まれている。」とされています。


 最近は企業においてもコンプライアンスが重視され、業務執行とは別に、法的に誤った行為を行わないような牽制をおこなう部署が設置されていますが、理事会においては監事がその役割を負っています。

 相談者には、監事になって理事会が不正を行わないよう監視することは、とても重要なことですし、いざとなったら監事が総会を開催することも出来ますよ。とアドバイスしました。5分の1の発議で臨時総会を開催するよりも、理事会を正常化するためには、問題意識を持った人が監事に就任する方がよっぽど簡単で有効な方法だと思います。


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