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  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

物価上昇率2%とは



 政府はデフレ対策としてインフレ率を2%に設定しています。いままでは失われた30年ということで物価は上がらなかったのですが、今後は最低でも年2%程度は物価が上がると想定することが必要です。


 このような状況を受けて、私に依頼があった長期修繕計画でも、工事費の単価は毎年2%上がるという想定のもと計画しています。

 それでは2%の物価上昇とは、実際にどのようなものでしょうか?例えば現在の物価を1とした場合、来年はその1に1.02%を掛けます。2年後には1.02×1.02=1.04となります。これを10回かけ合わせれば、10年後の物価は1.22となります。大規模修繕工事は15年後に実施されますから15年後は1.34となります。仮に現在の大規模修繕工事の金額が戸当たり120万円だとすると、次回の大規模修繕工事の金額は120×1.34=160万円になります。同じように1.02を掛けていくと20年後は1.49倍、30年後は1.81倍になります。


 15年前に実施した私の住むマンションの1回目の大規模修繕工事費用は戸当たり74.5万円でした。15年後の今回の大規模修繕工事費用は戸当たり140万円です。(玄関ドア交換含む)

 工事範囲が同じではないので一概に比較はできませんが、物価がそれほど上がらなかった過去15年で見ても1.8倍になっています。


 高々年2%の物価上昇率でも30年後には1.8倍に物価が上がります。修繕積立金が上がるのは、ある意味しょうがないのかもしれません。将来を見通す管理組合は、ここまで理解して修繕積立金を貯める必要があります。


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