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執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

機械式駐車場解体

更新日:2021年3月1日



 先日、知り合いのマンション管理士の方から、機械式駐車場の解体についての相談がありました。

 新築マンション分譲時は各戸1台等、駐車台数にこだわって作られることが多い機械式駐車場ですが、マンション入居者も高齢化してくると、駐車しにくいこともあり機械式駐車場の空きが目立ってくるケースがあります。

 ここで気をつけていただきたいのは、機械式駐車場の維持費です。平置き駐車場と違って機械式駐車場には1台あたり年間1万円超の維持費がかかります。また、耐用年数は20年程度であり、新しく新設することになれば、1台あたり100万程度の費用が必要です。


 国土交通省ガイドライン資料によると、機械式駐車場の1台あたりの工事費を月額に換算した修繕工事費用は 2段(ピット1台)昇降式 7,085円/台・月 3段(ピット2段)昇降式 6,040円/台・月 3段(ピット1段)昇降横行式 8,540円/台・月 4段(ピット2段)昇降横行式 14,165円/台・月となっています。


 上記の金額から考えると、駐車場代が1万円程度でないと、維持費もまかなえないことになります。


 近隣に平置きの月ぎめ駐車場があるのであれば、そこを契約していただき、機械式駐車場を撤去して平置きに変更することのほうが維持管理・修繕費の上でもメリットがあります。子供の事故の危険性や、大雨時の車の水没事故等も考えると、機械式駐車場を積極的に増やしていくメリットは考えられません。


 解体時に気を付けていただきたいのは、マンションピロティ内に設置されている場合です。安易に地下ピット内に土を入れてしまうと、建物重量が変わり、当初の構造計算が成り立たなくなります。ピロティ内の地下ピットは、鉄板等で覆い埋め戻さないか、発砲スチロール等で埋めた上に、上部のみコンクリートを打設する等で、極力重量アップにならないように工夫する必要があります。


 屋外に設置された機械式駐車場であれば、そのような心配はいりませんので、土で埋め戻して、アスファルト舗装をすることで、問題ありません。築15年を超えてくると機械式駐車場も更新時期になってきます。今後も機械式駐車場を解体するニーズは増えてくると思います。


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